幼少期から高校生

 幼稚園生の頃から髪も短く、服も男の子用を好んで着ていました。遊ぶ時も男子に混ざって、サッカー、バスケなどをやっていました。とにかく、かっこいいと言われたい、男の中でも誰にも負けたくないという思いはありました。この時から、男という意識はあったのかもしれません。自分の小さい頃は、性同一性障害なんて言葉も知らなくて、当時は、女と男というカテゴリーに分けられることが嫌でした。

 中学生、高校生になると、制服を着なければいけないことが本当に苦痛で、出来るだけジャージで過ごしていました。髪も今までより短くし、高校では初めて彼女ができました。しかし、少数の人から自分が同性愛者だと噂され、無視されるなどするようになりました。そのたびに、自分は異常なのか、同性が好きなわけではないと思っていました。その頃は、まだ性同一性障害という言葉自体知らず、自分自身のことを理解できずにいました。