手術をしようと決めたきっかけ
ホルモン注射を2年して、手術をする決心ができずにいました。
理由としては、費用がかかること。コロナがあり、タイに行って手術をするのが難しくなったこと。結婚というイメージができなかったこと。周囲の目が気になったこと。がありました。根本的に、ビビりの性格なので周りから理解してもらえるのかが一番気になっていました。
そんなことを考えながら色々なことを調べていたら、YouTubeで「彼氏はもうすぐ男の子」さんの投稿を見つけました。同じ年ということもあり勝手に親近感がわきました。治療のことであったり、彼女さんとの日常、自分が知りたい情報や悩んでいることが色々投稿されていました。その中で、自分らしく生きるってことがとても大事なことに気づきました。自分の人生なのだから、苦しみながら生きていくよりも楽しく生きていきたいと思えるようになりました。
あとは、今の彼女と出会ったことです。今の時代では、結婚をしなくても一緒にいることはできるが、パパになりたいという夢はかないません。
色々なことで勇気づけられ、手術をする決意ができました。
手術の費用の面では、食費を削ったり、出来るだけ節約するように心がけ、給料やボーナスを貯めることでようやく貯めることができました。
手術は、国内でもできることを知り、タイではなく国内の恵比寿TGクリニックさんで行うことにしました。
周囲の目は、少しづつカミングアウトをすることで緩和されていきました。他の方は親から冷たい態度を取られたり、友達から距離を取られたりすることがあるという投稿を見たのでカミングアウトすることが一番怖かったのです。自分の家族は、びっくりしていましたがこれからのことを応援してくれました。友達も何も変わらないからと受け入れてくれました。周囲の人にも応援してもらい、手術するまでの勇気を持つことができました。
自分一人では、ここまで来ることができなかったので、周囲の理解や投稿などで勇気をもらうことができました。色々と怖いことありましたが、自分らしく生きるために一歩踏み出すことで色々変えることができたと思います。
ホルモン治療
ホルモン注射をしてくれる病院探しから始めました。
探すのにあたって、早稲田通り心のクリニックの先生にメールをしてみましたが、教えてもらった病院がもうやっておらず、次に、G-pitさんに相談しました。福島県内の病院をいくつか紹介してもらい、一番近かった大川レディースクリニックさんに行くことにしました。まずは、ホルモン治療ができるのか電話で確認し、診断書があれば出来るとのことだったので早速行ってみました。婦人科ということもあり、人気でとても混んでいて、予約をしていても結構待ちました。
初診では、血液検査、尿検査を行いました。検査は半年に一回行うそうです。
その後、ホルモンをお尻に注射してもらいました。腕かお尻か選べました。
費用は 検査 4,180円
ホルモン 1,080円(エナルモンデポー125mg)
合計 5,260円
でした。検査がない場合は、診察料がかかり、ホルモンにプラスされる感じです。
二週間に一回注射をし、治療開始して5本目打った後に出血がありました。不安になり、連絡したところまた打ちに来てと言われたので、すぐに行きました。それでも出血が収まらず、二週間近く続きました。個人差ありますが、出血はあるようです。
その後から、250mgに変更し、三週間に一回打ち、料金は、2,200円です。
体調が優れず、一度治療を中断しました。再開するにあたり、違う病院を探していたところG-pitさんのホームページを見たら、てらだクリニックさんというところがアップされていました。
連絡して、可能ということだったので早速向かいました。
ここでも、血液検査、尿検査を行いました。
費用は 検査 2,240円(保険適用)
検査 1,050円(保険適用外)
ホルモン 2,000円(125mg)
合計 5,290円
でした。検査にも保険適用できるのとできないのがあるのだと知りました。
125mgだとやはり不安で、250mgに変更してもらいましたが、料金は変わらず2,000円です。看護師さんも先生も気を使ってくれて、注射だけだと10分くらいで終わります。
病院によって、料金が異なるので自分に合った病院を選べると良いのかなと思います。
診断を受けるまで
自分の説明はサラッとでここからが自分も色々と調べたことです。
まず、何をしていいのかわからなかったので
大学時代の先輩に連絡しました。その人は、男性になりもう結婚もしていて、子供もいます。
即日で性同一性障害の診断をもらえるところはないか、ホルモン治療してもらえる病院などを聞きました。東北では、即日はないし、ホルモン治療してもらえるところも宮城県のしかわからないということでした。
その時に、紹介してもらったのが
G-pitさんでした。無料相談ができるのでそこで相談して、即日で診断してもらえる病院を紹介してもらいました。
東京の早稲田通り心のクリニックさんを紹介してもらいました。
初診は電話予約必須で、自分史が必要でした。
病院では、受付をし番号札を渡されます。番号で呼ばれるので改名がまだだったので安心しました。
診察では、先生に自分史を見せながら問診をしていくという形でした。10分、20分くらい話をして、すぐに診断書を出してくれました。
費用は 初診料 2,050円 (保険適用)
診断書 5,400円 (自費)
合計 7,450円
でした。
先生も看護師さんも優しいし、色々配慮してくれるのでとても良かったです。
先生は、性別変更の仕方なども教えてくれました。
参考になればと思います。
大学
大学に入学し、FTMの友達や先輩に出会いました。そこで、自分が性同一性障害であることがわかりました。実際に同じような人たちに会ったのは初めてで、色々と教えてもらうことで、ホルモン治療や手術があることを知りました。
当時は、治療まですることは考えてなくて、ただただ周りの目が気になりすぎて、性同一性障害を隠していました。一番は、母親に言う度胸がなかったのですが...
性格もとてもビビりなので、手術するということも怖いと思っていました。
今思えば、大学生くらいに色々考えて、治療など始めていればよかったなと思っています。会社とか環境とか、大学卒業後に色々決まってしまうので、その面では、後悔しています。自分の周りは、みんな受け入れてくれました。全員には、カミングアウトしないつもりです。
幼少期から高校生
幼稚園生の頃から髪も短く、服も男の子用を好んで着ていました。遊ぶ時も男子に混ざって、サッカー、バスケなどをやっていました。とにかく、かっこいいと言われたい、男の中でも誰にも負けたくないという思いはありました。この時から、男という意識はあったのかもしれません。自分の小さい頃は、性同一性障害なんて言葉も知らなくて、当時は、女と男というカテゴリーに分けられることが嫌でした。
中学生、高校生になると、制服を着なければいけないことが本当に苦痛で、出来るだけジャージで過ごしていました。髪も今までより短くし、高校では初めて彼女ができました。しかし、少数の人から自分が同性愛者だと噂され、無視されるなどするようになりました。そのたびに、自分は異常なのか、同性が好きなわけではないと思っていました。その頃は、まだ性同一性障害という言葉自体知らず、自分自身のことを理解できずにいました。